よく実家が空き家になっている方から相談を受けるのですが、先日もSさん(仮名)から相談を受けました。
空き家は今住んでいる場所から車で通える距離なので、3ヶ月に一度換気や掃除をしているけど「そのためだけに固定資産税と電気や水道の基本料金を支払っているのが勿体ない」というものでした。
ただ、将来自分や家族が使うかも知れないから残しておきたいので売却はしたくない。
また、賃貸も検討してリフォームの見積もりを取ったものの高額で手が出せなかったそうです。
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目次
空き家問題の解決策!DIY賃貸のメリットについて
DIY賃貸は空き家問題の解決策として、国土交通省でガイドブック「DIY型賃貸借のすすめ」が出されています。
それくらい空き家対策にお勧めなわけですが、どちらかというと家主にとってメリットが大きいと思います。
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リフォーム費用が必要ない!
空き家を賃貸したいけど出来ない理由に「賃貸開始時のリフォーム費用」があります。
通常の賃貸の場合、部屋の状態が悪ければ借り手は付きません。
そのため、クロスはフローリング・畳みの張替え、場合によってはキッチンやお風呂の水回りの交換が必要になります。
そうなってくると賃貸するためのリフォーム費用で200~400万円くらいは掛かりますし、何よりも「これだけリフォームしても借り手が見つからない」という不安が残ります。
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しかし、DIY賃貸の場合は「現状のまま賃貸する」ので初めのリフォーム費用が必要ありません。
そのため金銭的にも精神的にもハードルは低くなります。
固定資産税等のコストを家賃で賄える!
空き家を所有していれば維持管理として
- 固定資産税(都市計画税)
- 電気・水道等の基本料金
- 建物の修繕費(屋根や外壁の塗装・経年劣化による設備の交換)
その他にも、草むしり・清掃・換気を依頼すれば管理費も掛かります。
ですが、こういったコストもDIY賃貸にすれば草むしりや清掃などの管理は無くなりますし、固定資産税等のコストも家賃収入で賄えます。
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設備の水準が上がっているかもしれない!?
入居者のDIY賃貸の内容にもよりますが、キッチンやお風呂など設備関係もリフォームされる場合はグレードアップが期待出来ます。
通常の賃貸であればお風呂やキッチンに不具合があれば修繕費は家主負担なので、単純に設備関係を交換して貰えるなら得になる可能性が高いです。
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ただし、DIYは入居者が自分の好みに合わせて自由に行うものです。
そのため場合によっては出来映えが今ひとつということもあるので、その点は念頭に置いておく必要はあります。
個人的にDIY賃貸は、自分たちが使う時に「建て替え」する人向けだと思います。
空き家をDIY賃貸にする際の注意点
ここまで空き家をDIY賃貸にするメリットについてお伝えして来ました。
しかし、メリットがあればデメリットもあるものです。
ここではDIY賃貸の注意点についてお伝えしていきます。
家賃は相場よりも安くしないと入居者が付かない!?
DIY賃貸は空き家問題の解決策になると言われる割に、あまり広がりを見せていないように感じます。
その理由として考えられるのは「賃料設定が高い」ことだと思います。
スーモなどでDIY可の物件をみると、一般的な相場とあまり変わらない賃料の物件が多いです。
入居者はDIYを行う費用負担があるので、賃料が安くなければメリットはありません。
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DIYの範囲や所有権の取り決めには注意する!
通常の賃貸借契約よりもDIY賃貸は契約が複雑になります。
具体的には工事内容や原状回復等の内容や範囲を確認し、事前に取り決めておかないとトラブル発生の原因となります。
DIY契約の流れについては、こちらの記事で詳しく解説していますので合わせてご覧下さい。
入居期間は長くなる可能性が高い!?
通常の不動産投資であれば入居期間が長くなることはメリットですが、いつか自分で空き家を使いたいと考えている場合にはデメリットになるかもしれません。
入居者はDIYにお金が掛かりますし、当然長く住んで費用を回収したいと考えます。
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おわりに
今回は空き家をDIY賃貸で活用するメリットや注意点をお伝えして来ました。
DIY賃貸は、
- いずれ自分で使いたいから売却はしたくない
- 賃貸するためのリフォーム費用の捻出が難しい
という人にとって打って付けの活用方法だと思います。
空き家にしているだけでも固定資産税等の支出はありますし、その負担を抑えるだけでも家主にとってはメリットになると思います。
ただし、一般的な相場に比べて安く賃料設定をしないといけないので、不動産投資として儲けようという場合には向かないのかもしれません。
そのため本当の意味で「空き家問題を解決したい人向け」の賃貸スタイルといえるでしょう。
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